はじめに
私は35歳のときに転職を経験しました。
その際、転職先を探すだけではなく、
「そもそも放射線技師を続けるべきなのだろうか」
ということも真剣に考えました。
実際に放射線技師以外の仕事について調べたり、応募したりしたこともあります。
今回は、私が放射線技師を辞めようか悩みながらも、最終的に続けることを選んだ理由についてお話しします。
放射線技師を辞めようと思ったことはある
結論から言うと、放射線技師を辞めようと思ったことはあります。
子供が生まれてから転勤が受け入れられなくなったことがきっかけで、転職を検討し始めました。
転職活動を始めた当初は、
「放射線技師は辞めずに職場のみ変えよう」
と考えていました。
しかし想像以上に、
希望通りの転職先が見つからなかったのです…
時間ばかりが過ぎていくことに焦りを覚え、
「いっそ別の仕事をした探した方が良いのではないか」
と考えるようになりました。
実際に考えた転職先
電気工事士
DIYが好きなので、趣味の一環として第二種電気工事士の資格を取得していました。
そのため電気工事士として働くのもアリかも?と考えたのです。
ただ真剣に考えてみると、
・夏は暑く冬は寒い
・高所作業など危険を伴う
・体力的な負担が大きい
など、自分には厳しい面も多いと感じました。
うまく行けば独立開業の道もありえますが、そんなに甘くはないでしょう。
きっとそこに行き着くまでに、体力的にも精神的にも消耗してしまうのではないかと想像してしまいました…
また放射線技師はどちらかというと知的労働です。
病院で働く環境とはギャップがあるであろう肉体労働の職場に馴染めるのかもかなり不安でした。
現在の私には合わないかもしれないと思いましたね。
ビル管理
いろいろと調べているうちに、ビル管理の仕事にも興味を持ちました。
電気工事士の資格を活かせますし、比較的落ち着いた働き方ができる印象もありました。
求人もけっこうあるんですよね。
実際かなり魅力的に感じていました。
ただ一方で、
「10年以上かけて積み上げてきた放射線技師としての経験を捨てるのか」
という葛藤があったのも事実。
本当にどうしようもなくなった時の最終候補として頭の片隅に置いておくこととしました。
医療機器メーカー
医療機器メーカーには実際に応募し、面接まで進みました。
もし採用されていたら、その道で頑張っていたと思います。
ただ今振り返ると、
・人と関わる機会が多い
・出張がある
・忙しそう
など、私の性格には少し合わなかったかもしれません。
一人で黙々と仕事をするのが好きな私にとっては、現在より疲れる働き方になっていた可能性はありますね。
それでも放射線技師を辞めなかった理由
夏は涼しく冬は暖かい環境で働ける
地味ですが、とても大きなメリットだと思っています。
病院は基本的に空調が整っています。
通勤時に暑かったり寒かったりしても、職場まで着いてしまえば快適です。
特にこれから歳を取っていくにつれて、よりありがたみが増していくと思います。
ノルマがない
放射線技師は営業職ではありません。
数字に追われることもありません。
もちろん責任はありますが、
「今月あと○件契約を取らなければならない」
というプレッシャーがないのは大きな魅力です。
検査が多ければこなすのみ、検査が少なければ待つのみ。
これって実はけっこう恵まれた働き方かもしれません。
給料が安定している
放射線技師は高年収ではありません。
しかし極端に低いわけでもありません。
景気に大きく左右されにくく、安定して収入を得られる職業です。
ノルマはないけど、それなりの給与は貰える。
実はとてもありがたいことですよね。
個人デスクがあることが多い
これは人によってはどうでも良いかもしれません。
しかし私にとっては重要でした。
個人デスクがあると落ち着いて仕事ができますし、昼休みにブログを書いたり調べ物をしたりすることもできます。
私のように一人の時間を大切にしたい人には大きなメリットだと思います。
一緒に働く人たちへの安心感も大きかった
放射線技師として働いてきた中で感じるのは、同僚に恵まれていたということです。
もちろん人それぞれですが、国家資格職ということもあり、真面目で常識的な方が多い印象があります。
これまで多くの技師や医療職の方々と働いてきましたが、人間関係で大きく苦労した経験はほとんどありません。
転職を考えたときに、
「もし全く違う業界へ行ったら、自分はその環境に馴染めるだろうか」
という不安もありました。
仕事内容だけではなく、一緒に働く人たちや職場文化も仕事選びでは大切な要素だと思います。
その点、放射線技師の世界は私にとって居心地の良い環境でした。
放射線技師の人間関係についてはこちらの記事でより詳しくまとめています。
10年以上積み上げた経験は大きな財産
これが一番大きかったかもしれません。
20代の頃は、
・当直
・救急対応
・勉強
・研究活動
など、本当に多くの経験を積んできました。
当時は大変でしたが、その経験があるからこそ現在は余裕を持って働けています。
今の自分の強みを手放すのはもったいないと感じました。
転職時も自分の今までの経験を活かしたいと思う気持ちはやはり大きかったですね。
医療職としての誇りがある
放射線技師は決して派手な仕事ではありません。
しかし患者さんの診断や治療を支える重要な仕事です。
放射線技師を辞めて他の職業に就くことを真剣に考えるたびに、
「人の生命に関わる仕事である医療職ってやっぱりいいな。」
と思いました。
もちろん他の職業も全て誰かのために必要な仕事であることはわかっています。
ですが長年医療の現場で働く中で、自分が思う以上に放射線技師の仕事に誇りを持つようになっていたようです。
今振り返ると放射線技師を続けて正解だったと思う
結果的に私は放射線技師を辞めるのではなく、職場を変えることを選びました。
急性期病院で経験を積み、その後慢性期病院へ転職しました。
現在は業務にも余裕があり、家族との時間や副業の時間も確保できています。
もしあの時別業種へ転職していたら、今とは全く違う人生になっていたと思います。
もちろんどちらが正解かは分かりません。
それでも今の私は、
「放射線技師を辞めなくて良かった」
と思っています。
詳しくはこちらの記事でもまとめています。
まとめ
私は転職活動をする中で、放射線技師以外の仕事も真剣に検討しました。
しかし最終的には、
・働く環境
・安定性
・積み上げた経験
・医療職としての誇り
などを考え、放射線技師を続けることを選びました。
現在は肉体的にも精神的のもの余裕のある恵まれた環境で働いています。
改めて放射線技師の仕事のありがたみを感じるとともに、辞めずに続けて良かったなと思っています。


