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放射線技師の失敗談③ CT検査編

日常・コラム

はじめに

CT検査はボタン一つで撮影できるように見えますが、実際は撮影範囲や造影条件など確認することがたくさんあります。

少しの設定ミスがそのまま検査結果に影響することも。

また難しい検査もありますが、多くはルーチン検査です。

慣れてくると、「いつもの検査だから」と確認が甘くなり、うっかりミスが起きやすいこともあります。

今回は私が実際に経験したCT検査での失敗談を紹介します。

CT検査での失敗談

胃3D撮影で胃が欠けた

胃3D検査を担当したときのこと。

「胃だから上腹部だけ撮れば大丈夫だろう。」

そう思い、撮影範囲を上腹部だけに設定しました。

いざ造影剤を入れ画像を確認していると…

「あれ…なんか胃が途中で切れている…」

なんと胃下垂でした…

これは想定外でした。

しかもスカウト画像を見返すと、胃内のガスが骨盤腔に及んでいるのが確認できました…!悔しい…!

それ以来、スカウトで胃の位置をしっかり確認してから撮影範囲を決めるようになりました。

寝台移動でルートを抜去してしまった

技師1年目で勤務していた病院では、造影CTがほぼ無いからかエクステンションチューブがありませんでした(当時は存在すら知らなかった)。

そのため、ルートは毎回ギリギリ。

慣れない造影検査で緊張するし、ルートはギリギリだし、当時は造影CTが本当に嫌いでした。

そしてある日の造影CT検査、ついに寝台移動時にルートが抜けてしまったのです。

どうやらいつもより寝台移動距離が長かったようです。

幸い造影剤注入後だったので検査目的は果たせましたが、患者さんには申し訳なかったですね…

その後転勤で赴任した病院にはちゃんとエクステンションチューブがあり、

「これはめっちゃいい!」

と感動した記憶があります笑

撮影ボタンを押し忘れた

現在は造影剤注入と撮影開始ボタンが同期しているのが当たり前と思いますが…

当時は造影剤ボタンと撮影ボタンを手動で同時押ししていました。

ところがあるダイナミック検査をしていたとき、

造影剤ボタンは押したのですが、うっかり撮影ボタンを押し忘れてしまったのです。

「やばい!!」

一瞬頭が真っ白になりましたが、すぐにマニュアル撮影へ切り替えてリカバリー出来ました。

ダイナミック検査はタイミングが命なので、よくぞ動脈相に間に合ったと自分を褒めたい気持ちになりましたね笑

造影剤の注入レートを遅く設定してしまった

ダイナミック撮影なのに、

通常の造影CTの注入レートで設定してしまったことがあります。

当然、予定していた造影効果は得られません。

「……やってしまった。」

設定確認の重要性を改めて感じました。

造影剤の注入レートを速く設定してしまった

逆の失敗もあります。

ダイナミック撮影の後に、別の患者さんに通常造影CTを行う予定でした。

ところがインジェクターの設定を変更し忘れたまま注入開始。

「ん?なんか流れるの早いな……」

そう思った瞬間、

「あっ。」

前の検査のダイナミック撮影用の高い注入レートのままだったことに気づきました。

この時点ではすでに造影剤のほとんどが注入されており、検査自体は成立すると判断されたため、そのまま撮影を続行しました。

幸い今回は検査は成立しましたが、注入レートが高いと血管外漏出などのリスクも高まります。

しっかり気をつけねばなりません。

まとめ

CT検査で経験した失敗を振り返ると、

  • 撮影範囲
  • 撮影タイミング
  • インジェクター設定
  • ルート管理

など、基本的な確認不足が原因だったものが多くありました。

CTは装置が優秀なので簡単そうに見えますが、その性能を活かせるかどうかは技師の確認と判断次第です。

またCTは件数が多く、且つルーチン作業も多いため、疲れてくると確認ミスが起きやすくなってしまいます。

少しのミスが検査結果に大きく影響することを忘れず、流れ作業にならないようにしないといけませんね。