私が経験してきた放射線技師の時間外オンコールや当直について

技師

私が今まで放射線技師として働いてきた中で経験した時間外オンコール(ピッチ持たされてコールがあれば病院へ行く)や当直などの勤務体制についてまとめます。

技師1年目 250床 慢性期病院

新卒で入職した250床の慢性期病院は、時間外オンコール体制でした。

新人技師の私と主任、技師長の3人でオンコールを回していたので3日に1回は当番が回ってきます。

当時は何も思わなかったですが、技師長になってまでオンコール当番をしなければならないのは大変ですね…

土日は通して一人が待機をすることになっていたので3週に1回の週末は待機になります。

コールがあってから何分以内に病院に行かなければならないなど明確に決まってはいませんでしたが、30分以内には行けるように気をつけていました。

呼ばれる頻度は当直の先生によってバラバラ。担当の先生をチェックして「今日は呼ばれそう…」と気が重くなったものです。

いくら家にいて呼ばれなかったとしても、いつ鳴るかわからないピッチを持っているだけで精神的に疲弊します。やったことのある人にしかわからない感覚かもしれません。

技師数が少なかったので当番の回数も多かったです。

記憶が曖昧ですが、たしか待機1回当り2000円ほどの待機料+実働分の超過勤務代を貰っていたと思います。待機料は安かった…

技師2~4年目 650床 急性期病院

転勤で赴任した650床の急性期病院は当直体制でした。

技師2年目で3ヶ月ほどの研修期間の後、月2~3回の当直に組み込まれます。

平日は通常の日勤のあとそのまま当直に入り、翌朝8:30に帰れます。

夜勤ではなく当直なので、仕事がなければ夜は寝ていました。

拘束時間はけっこう長いのですが、一回の当直で約1万円貰っていた記憶です。

土日は朝8:30から翌朝8:30までの24時間を病院で過ごします。当直代と代休が2日貰えました。

生死を彷徨う重症の患者さんも来る病院だったので、土日の当直時は毎度お腹を壊すくらい緊張していました笑

そして辛いのがバックアップ体制が無いことでした。

心カテ中に交通外傷の検査依頼が来たりして走り回ったこともあります。

さすがに一人で手に負えない状況になりそうな時は先輩にコールするのですが、連絡網があるわけでも待機しているわけでもないので、繋がる人まで電話するのも一苦労…どうにかしてくれーといつも思っていましたね。

現在は当直者とバックアップの当番もあるらしく改善されてきているようです。羨ましい。

技師5~13年目 400床 急性期病院

二度目の転勤先の400床急性期病院も当直体制でした。

こちらは前任地と違って当直中ほぼ呼ばれることがなくとても平和。

平日は通常の日勤後そのまま当直に入り、翌日も普通に日勤でした(途中から午後休取れるようになっていました)。

32時間くらい病院にいることになるので仕事がなく暇とはいえ拘束時間は長かったです。

さすがに家と違って安眠は出来ないので翌日の日勤は眠かったり体がだるいこともありました。

土日は朝8:30から翌朝8:30までの24時間を病院で過ごします。ほとんど仕事がないので映画を見たり、ギターを持ち込んで弾いたり、仲良くなった看護師さんが勤務後に遊びに来てくれたり、かなり自由に楽しく過ごしていましたね。

土日に当直すると当直代と1日代休が付きます。

当直手当は約6000円貰っていたと思います。

月に2~3回の当直でしたがもっとやっても良いなと思えるくらい楽でした。

技師14年目~ 120床 慢性期病院

転職して現在働いている120床慢性期病院は当直もオンコールもありません。

業務終了後は何にも縛られずストレスフリー。

年に数回レベルで病院から電話が来て呼び出されることがあるらしいですが、病院から家が近い人順に呼ばれるとのこと。呼ばれる数が極端に少ないので当番制にはしていないようです。

まとめ:放射線技師もけっこう大変

今回ご紹介した放射線技師の当直やオンコール体制については私の経験に基づいたものであり、あくまで一例です。

病院や時代によって体制や待遇など様々かと思います。

一つ言えるのは医師や看護師の過重労働が問題なのはもちろんですが、我々放射線技師もオンコールや当直で自由な時間や体力、精神を削りながら医療に貢献しているということ。

放射線技師は楽な仕事だなんて言われることもありますが、けっこう大変なところもあるのではないかと思います。